登山を楽しむ者にとって、人事ではない大きな事故が起きました。
北海道のトムラウシ山で、10人が死亡したというものです。
登山を甘くみるなと言われているが、何度も登山を続けていると
リスク回帰と言う概念が薄れてきてしまうことも否めません。
1日分の余分の食料を持っていくだけ。
応急処置用の道具をもっていくだけ。
防寒着を持っていくだけ。
この「・・・だけ」が軽量化と登山への慣れで疎かになってしまう。
いざとなったら、この「・・だけ」に助けられると分かっているのに。
今回の事故は低体温症が主な原因のようです。
この低体温症と言うのは僕がニュージーランドで登山をしていた時に
よく注意するように言われていることでした。
ニュージーランドの登山は雨が多く、登山中に服が濡れることはよくあります。
この濡れた服をそのままにしてしまうと服が身体の熱を奪ってしまい、
低体温症から最悪、死に至るということがあるそうです。
なので必ず、山小屋に着いたら濡れた服を着替えていました。
ニュージーランドでは遭難、滑落による死者より
低体温症が原因による死者の方が多いと言うことを知っていたから
そのような行動を心がけていたんだと思います。
山のリスクと言ったら滑落や遭難が頭によぎりますが、
低体温症というリスクを忘れかけていました。
ニュージーランドでは注意していたのに今回の事故で
改めて思い知らされた感じです。
僕達の登山は今のところ、日帰りがメインです。
日帰りと言ってもいつ天候が崩れるか分かりません。
もし、天候が荒れ、ビバークをすることになったら、
日没前に下山できずに一夜を山で過ごすことになったら、
考えただけでもゾッとします。
登山を楽しむ一方で、その裏には山のリスクが潜んでいることを
認識させる悲しい事故でした。
登山を始めたばかりの自分にとっても今回の事故はかなり衝撃でした。
偶然にも、今日から妻の実家帯広に帰省したのですが、下界でも10度程しかなく、半袖しか持ってこなかったことを後悔しています。(冷汗)
by くり。さん(2009年07月18日 18:39)
どうりで遥か北の方からこのHPへのアクセスが
あるな~と思っておりました w
地図で調べたら、帯広とトムラウシ山って
結構近いんですね。(北海道の距離感覚が分かりませんが)
この季節に10度程って・・標高何メートル?と
聞きたくなる温度ですよ。
by シカさん(2009年07月19日 00:14)
登山経験がまだ浅い自分も大自然の環境の中でしか得られない感動が
先にたち、不安や恐怖を感じてはいるものの、改めて危険回避のめの
知識を重ね、実行することの重大性を更に強く感じました。
by ナガ2さん(2009年07月19日 01:23)
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